Skip to content

個人開発アプリにStripeで寄付機能を導入する方法と注意点

現在開発中のフリー素材サイト「Free Images」に、「寄付(Donate)」機能を導入することにしました。

「決済機能なんて実装が大変そう…」と身構えていたのですが、Stripe を使えばコードをほとんど書かずに導入できることが判明。

しかし、いざ設定を始めると 「管理画面のどこで名前を変えるの?」「複数のアプリはどう管理する?」 といった、コード以外の部分で意外と躓きました。

今回は、初めてStripeを触るエンジニアに向けて、最短で安全に寄付機能をリリースするための手順と、私がハマった落とし穴をシェアします。

1. 実装手段:最初は「Payment Links」一択

Section titled “1. 実装手段:最初は「Payment Links」一択”

Next.jsなどのフレームワークを使っていると、つい「APIを叩いて…」と考えがちですが、単発の寄付やシンプルな決済なら、Stripeが提供する 「Payment Links(支払いリンク)」 機能を使うのが最も手軽です。

  • 実装工数がほぼゼロ: 管理画面でリンクを作るだけ。
  • セキュリティ: カード情報入力はStripeのドメイン上で行われるため、自サイトで機密情報を扱うリスクがない。
  • ノーコード: サイトのフッターなどに <a> タグでリンクを貼るだけで完了。

今回は、まずこの機能を使って「寄付ページ」のURLを発行しました。

2. 【最大の罠】名前が変わらない問題

Section titled “2. 【最大の罠】名前が変わらない問題”

意気揚々とリンクを作成し、プレビュー画面を見たときに違和感を覚えました。 「左上の店名が、変えたい名前に変わっていない…」

Stripeのダッシュボードには「名前」を設定する場所が複数あり、それぞれ役割が全く異なります。ここを混同すると、「自分には正しい名前が見えているのに、お客様には変な名前が表示される」という事故が起きます。

項目名役割誰に見える?設定場所の探し方
アカウント名管理用ラベル自分だけ設定 > アカウントの詳細
公開ビジネス名称正式名称お客様設定 > 公開情報

私は最初、「アカウント名」だけを一生懸命変更して「プレビューが変わらない!」と悩んでいました。 お客様に見える名前(決済ページや領収書メール)を変えたい場合は、「公開ビジネス名称」を変更する必要があります。

3. 複数サービス運用時の「アカウント」戦略

Section titled “3. 複数サービス運用時の「アカウント」戦略”

私は「Free Images」以外にも、「4Testing(ツール系)」や「Indigo Works(ポートフォリオ)」など、性質の異なる複数のサイトを持っています。

ふと、「これら全ての決済を1つのStripeアカウントで管理していいのか?」という疑問が湧きました。 結論から言うと、サービスごとにStripeアカウント(プロファイル)を分けるのが鉄則です。

理由:クレジットカードの利用明細(重要!)

Section titled “理由:クレジットカードの利用明細(重要!)”

もし全サービスを「Indigo Works」という1つのアカウントでまとめてしまうと、お客様のカード明細には常に「INDIGO WORKS」と記載されます。

  • 「画像サイト(Free Images)」で寄付した人 → 明細:INDIGO WORKS
  • ユーザーの心理: 「えっ、INDIGO WORKSって何?不正利用かも?」

これでは、覚えのない請求として**チャージバック(返金要求)**されるリスクが高まります。

解決策:アカウントの「新規作成」を活用する

Section titled “解決策:アカウントの「新規作成」を活用する”

Stripeは、1つのメールアドレス(ログインID)で、**複数のアカウント(プロファイル)**を簡単に作成・切り替えできます。追加料金もかかりません。

【おすすめの運用構成】

  1. ダッシュボード左上の名前をクリック
  2. 「+ 新規アカウント」を選択
  3. サービス名(例:Free Images)を入力して作成

これだけで、**「Free Images専用の環境」**が手に入ります。 あとは、それぞれの「公開ビジネス名称(明細書表記)」を正しく設定すれば完璧です。

アカウント名(管理用)公開ビジネス名称(明細表記)対象サービス
Free ImagesFREE IMAGES画像素材サイト
4Testing4TESTINGテストツール

Stripeの導入は技術的には簡単ですが、管理画面の設定には少しコツが必要です。

  1. 実装: まずは「Payment Links」で小さく始める。
  2. 設定: お客様に見せたい名前は「公開情報」で設定する。
  3. 運用: サービスごとに「新規アカウント」を作成し、明細表記を分ける。

これで、ユーザーにとっても怪しくない、クリーンな寄付・決済環境が整いました。 個人開発アプリの収益化を考えている方は、ぜひ「アカウントの分け方」から設計してみてください。