JSTQB資格の概要
ソフトウェアテストの国際資格である JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)
「名前は聞くけれど、種類が多くてどれを受ければいいかわからない」というエンジニアの方に向けて、その全体像とキャリアパスごとの選び方を試験体系について、公式情報を基にわかりやすく解説します。
JSTQBの資格は、 「レベル(難易度)」 と 「専門分野(カテゴリー)」 で整理されています。
自分の役割や目指すキャリアに合わせて、基礎から段階的にステップアップできる仕組みになっています。
全体の階層構造(レベル分け)
Section titled “全体の階層構造(レベル分け)”大きく分けて3つのレベルがあります。
Foundation Level (FL) - 【必須の入門編】
Section titled “Foundation Level (FL) - 【必須の入門編】”- 対象: テストに関わるすべての人(初学者~)
- 概要: テストの共通言語、基本的な考え方、プロセス、技法を学びます。
Advanced Level (AL) - 【実務・リーダー編】
Section titled “Advanced Level (AL) - 【実務・リーダー編】”- 対象: キャリアを積んだテスト技術者、リーダー、マネージャ(目安:実務3年以上)
- 概要: より高度な技法や、テストの管理(マネジメント)手法を学びます。役割ごとに「テストマネージャ」と「テストアナリスト」に分かれています。
Expert Level (EL) - 【達人編】
Section titled “Expert Level (EL) - 【達人編】”- 対象: 特定の分野を極めた専門家
- 概要: テストマネジメントなどの特定領域における深い専門知識を問われます。(※現在、JSTQBでの試験実施はありません)
各資格の解説(カテゴリー別)
Section titled “各資格の解説(カテゴリー別)”それぞれの資格について、具体的に何をする人向けなのかを解説します。
1. Core(中核となる資格)
Section titled “1. Core(中核となる資格)”ソフトウェアテストの王道スキルです。まずはここから始めます。
Foundation Level (FL)
Section titled “Foundation Level (FL)”- どんな資格?: テストの基礎知識(用語、開発プロセスとの関係、技法、マネジメントの基礎)を網羅した資格。
- 誰におすすめ?: エンジニア1年目の方、体系的にテストを学び直したい方。
Advanced Level テストマネージャ (AL-TM)
Section titled “Advanced Level テストマネージャ (AL-TM)”- どんな資格?: テスト計画の立案、進捗管理、リスク管理、チーム運営など「テストを管理するスキル」を証明します。
- 誰におすすめ?: テストリーダー、QAマネージャを目指す方。
Advanced Level テストアナリスト (AL-TA)
Section titled “Advanced Level テストアナリスト (AL-TA)”- どんな資格?: どのようなテストをすべきか(テスト分析)、どうテストするか(テスト設計)といった「テストの技術的なスキル」を証明します。ユーザビリティテストなどのブラックボックステスト技法を深く学びます。
- 誰におすすめ?: 現場で手を動かす上級テスター、テスト設計者。
Advanced Level テクニカルテストアナリスト (AL-TTA)
Section titled “Advanced Level テクニカルテストアナリスト (AL-TTA)”※現在、JSTQBでは試験未実施ですが、ホワイトボックステスト(コードの中身を見るテスト)や静的解析、セキュリティなどの技術的側面を扱います。
2. Specialist(特定の専門分野)
Section titled “2. Specialist(特定の専門分野)”特定の技術や業界に特化した資格です。これらを受験するのにも、まずはFLの合格が必要です。
自動車ソフトウェアテスト担当者
Section titled “自動車ソフトウェアテスト担当者”- 内容: 自動車業界特有の規格(Automotive SPICEやISO 26262など)や、環境要件に基づいたテスト手法を学びます。
- 誰向け?: 車載ソフトウェアの開発・テストに関わる方。
テスト自動化エンジニア (TAE)
Section titled “テスト自動化エンジニア (TAE)”- 内容: テスト自動化のアーキテクチャ設計、導入戦略、継続的な運用保守について学びます。単にツールが使えるだけでなく、「自動化の仕組み作り」ができるかを問われます。
- 誰向け?: テスト自動化を推進するエンジニア(SETなど)。
その他(AI、モバイル、ゲーム、性能テストなど)
Section titled “その他(AI、モバイル、ゲーム、性能テストなど)”シラバス(学習資料)は公開されていますが、現在JSTQBでの試験実施はありません。学習資料として活用できます。
3. Agile(アジャイル開発向け)
Section titled “3. Agile(アジャイル開発向け)”アジャイル開発のスピード感やチーム体制に適応するための資格です。
アジャイルテスト担当者
Section titled “アジャイルテスト担当者”- 内容: アジャイル開発宣言、スクラムなどの基本概念と、その中でのテスターの役割、アジャイル特有のテスト技法を学びます。
- 状況: 過去に試験実施実績がありますが、最新の実施状況は公式サイトの「試験実施要領」を確認することをお勧めします。
まとめ:おすすめのステップ
Section titled “まとめ:おすすめのステップ”- まずは Foundation Level (FL) を取得する。(必須)
- 自分のキャリアに合わせて分岐する。
- マネジメントに進みたい → AL テストマネージャ
- 現場の技術を極めたい → AL テストアナリスト
- 自動化を専門にしたい → テスト自動化エンジニア (TAE)
- 自動車業界にいる → 自動車ソフトウェア