問題33:移植性テストで考慮されない欠陥
問題 #33
Section titled “問題 #33”移植性テスト(portability testing)において、通常は考慮されない欠陥のタイプを説明しているものはどれですか?(※2つ選択してください)
- a) アプリケーションが、意図したすべてのターゲット環境において正しく機能しない。
- b) 特定の構成において、ソフトウェアをインストールすることができない。
- c) 障害を持つユーザーが、アプリケーションを操作することができない。
- d) システム内の特定のソフトウェアコンポーネントを、他のコンポーネントに置換することができない。
- e) 相互作用するコンポーネント間で、データの受け渡しが正しく行われない。
c) 障害を持つユーザーが、アプリケーションを操作することができない。
e) 相互作用するコンポーネント間で、データの受け渡しが正しく行われない。
この問題は、ISO/IEC 25010における「移植性(Portability)」の3つの副特性(適応性、設置性、置換性)を正しく理解し、他の品質特性と区別できるかを問う「否定形」の問題です。
- a) 不正解。 異なるターゲット環境(OSやハードウェアなど)で機能しないというのは、移植性の副特性である 「適応性(Adaptability)」 の典型的な欠陥です。したがって移植性テストで考慮されます。
- b) 不正解。 ソフトウェアを正常にインストールできないというのは、移植性の副特性である 「設置性 / インストール性(Installability)」 の典型的な欠陥です。
- c) 正解。 障害を持つユーザーが操作できないというのは典型的な 「アクセシビリティ(使用性の副特性)」 の欠陥であり、移植性テストの対象ではありません。
- d) 不正解。 ソフトウェアコンポーネントを別のものに置き換えられないというのは、移植性の副特性である 「置換性(Replaceability)」 の典型的な欠陥です(問題25でも少し登場しましたね)
- e) 正解。 コンポーネント間のデータの受け渡し(通信や連携)の失敗は、典型的な 「相互運用性(互換性の副特性)」 の欠陥であり、移植性テストの対象ではありません(前回の問題31や32で扱った内容です)
JSTQB AL TA試験において、品質特性の「副特性」までを正確にグルーピングして記憶しておくことは必須の対策です。今回のメインテーマである「移植性(Portability)」の3本柱を確実におさえましょう。
- 移植性 (Portability) の3つの副特性:
- 適応性 (Adaptability): 異なる環境(ハードウェア、OSなど)に持っていっても動くか?
- 設置性/インストール性 (Installability): 指定された環境に正しくインストール(またはアンインストール)できるか?
- 置換性 (Replaceability): 同じ目的を持つ他のソフトウェア(または旧バージョン)と、スムーズに入れ替えられるか?
- 「相互運用性」との混同に注意: 選択肢(e)の相互運用性は、JSTQB試験で非常によく「移植性」のダミー選択肢として使われます。「別の環境へ お引越し(移植) する」のか、「現在の環境のまま他のシステムと 連携(相互運用) する」のか、この違いを明確にイメージできるようにしておきましょう。
否定形問題(NOT問題)の解き方 「考慮されないものはどれか?」を問う問題では、問題文の品質特性(今回は移植性)に「該当するもの」から消去していくのが王道です。今回は (a)(b)(d) が見事に移植性の3つの副特性を説明しているため、これらを除外することで確実に正解にたどり着けます。